ご挨拶
ご挨拶
脂溶性ビタミン総合研究委員会は、ビタミンA, D, E, K の他にコエンザイムQや必須脂肪酸など脂溶性の活性物質に関する総合的な研究会です。大学や企業の研究機関から各方面の研究者がしっかり議論できる場として、370回以上,70余年開催されてきた歴史ある研究者の集いです。
その目的は,「脂溶性生理活性物質の学術研究の発展と知識の普及活動,関連する疾患の予防,診断,治療等に貢献し,もって国民の健康増進に寄与する。」ことです。ビタミン不足の問題,難病克服は社会に対する重要なテーマです。
昨今の脂溶性ビタミンを中心とした脂溶性バイオファクター研究の進展はめざましく,それぞれの生理作用の鍵となる受容体や酵素の同定に始まり,詳細な機能が明らかにされてきました。それに伴い,医薬展開に関する基礎研究,応用研究が進み,様々な疾患に対する治療薬候補化合物が創製され,大学,企業から本邦発の医薬品化も実現しました。本委員会が,我が国における脂溶性ビタミン研究の中心的な役割を果たしてきたことは言うまでもありませんが,その役割は時代とともに変わってきていると感じています。
委員会での発表は,委員およびその紹介者による発表ですが,医学,薬学,農学,栄養学,有機合成,分析などの分野から,最新のデータが建設的に討論され,プロジェクトによる共同研究も盛んです。聴講するには事前に登録する必要はありますが、企業関係者、学生の方も参加できます。是非、多くの研究者の参加を期待しています。
脂溶性ビタミン総合研究委員会
委員長 影近弘之
(東京医科歯科大学 教授)